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糸巻(苧環)手描き 附下づけ小紋

女性は、年齢を経るごとにピンクへの思いが募る方も多いのではないかと思うのですが、

私もその一人で、ピンクのお着物を見るたびに「かわいい!」と思うものの、お若い方が着たら・・・と、思うことがとても多いのも事実。たとえば、ピンクに絞りで蝶々をあしらったものや、ピンク地に水色や黄色が挿してあったりすると、何ともキュンとする配色。こういうものを見ると、本当に「かわいい!」。でもお若い方が着てこその、着物だわとちょっと寂しく感じたりもします。

 

一方のこちらのご紹介する手描きのお着物は、大人の女性のためのピンクともいえるお色と染め。京都の最高峰の友禅を制作することで、「美しいキモノ」などでおなじみの「染めの百趣矢野」謹製の手描き。最高峰の友禅ばかりを制作しているだけあって、力の抜け加減がとても良い塩梅のお着物です。

素材は、節のある紬。そこに染められたお色と言い、文様は、大人の女性にこそ似合うピンクのお着物で、ちょっと珍しいラインではないでしょうか。そして、描かれた文様は「糸巻」。「苧環(おだまき)」とも言います。

初春に春の訪れを告げるように花を咲かせる紅梅。その花の色である紅梅色に近いお色とでも言いましょうか。大人の女性ならではのピンクのお着物は、地色が、ピンクに少し赤みを感じる「大人のお色」で、文様がまた、とても素敵なんです。

 

何だか、ほっこりする文様は、糸目の白ですっきりと描かれていて、可愛らしいお色を使っておりません。糸目の白と、うっすら黄色が挿されている程度で、ほっこりとした文様を切れ味のあるクールな雰囲気で描き、ピンクを甘くなりすぎず、きれいめなすっきりとした装いにまとめあげています。

 

【文様のこと】

苧環は、平安時代に在原業平が伊勢物語でも読まれているほど、古より使われてきた道具です。長い糸を扱うことから長寿を表す吉祥文様としてもされていますが、一方では、静御前が、頼朝の前で義経を思って詠んだという愛しい人への思いを苧環に重ねています。

「しづやしづ賤のをだまき繰り返し 昔を今になすよしもがな」

静、静と繰り返し私の名前を呼んでくださった、あの昔に今一度戻りたいものです。苧環のようにー

また、七夕の乞巧奠(きっこうでん)にて、女性が裁縫や機織りの上達を願い、苧環を飾る印象も強いかもしれません。

 古から人の営みの傍に常にあった苧環にどんな思いを重ねますか?そんな楽しみを味わえるのも、大人ならではではないでしょうか。

【素材のこと】

節のある紬で袷の季節にも良いですし、また、単衣にしても良いかと思います。

紬でありながら、付け下げ付け小紋ですので、柄が出るところは決まっていて、文様も上向きになります。

ちょっとよそゆきの綺麗目な普段着の感覚でしょうか。

合わせる帯は、塩瀬をはじめとして、ほか、洒落袋、礼装用ではない袋帯や名古屋帯などの素材で、お色は白地や、また黒やグレーの帯なども大人の女性ならではの落ち着いたピンクの着物に良く映えて、コーディネートをお愉しみいただけることと思います。

 

 

手描き附下付け小紋 染めの百趣矢野謹製

 

糸巻(苧環)手描き 附下づけ小紋

¥308,000価格
消費税込み
  • 〇金額は税込みでございます

    〇金額はお仕立て代等は含まれておりません。

    お仕立てなしでの発送も可能でございます。

    〇お仕立て代 紬 ¥38.500

    〇胴裏代(日本製16付き)¥16,000

    〇八掛 選ばれる素材で少し変わって参ります

    〇パールトンのご希望の有無を別途お聞きいたします

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