知る人ぞ知る広瀬草木染織工芸の飯田紬。
特徴は何と言っても、
「反物の耳」がすべてを語る。
ふんわりとした見るからに柔らかそうな風合いが反物の耳からこぼれおちるような様は、こちらの紬ならでは。
糸の風合いが、何ともあたたかみがあって、空気を含むような。結城紬は別としても、他の手織りのものとは明らかに違う手触り。
それでいて、厚ぼったくもないため、軽やかな着易さも兼ね備えています。
そして、100%草木染めならではの、自然なやさしさにあふれる色合いが、とても上品にうつりますよ。
きついお色がないのです。当然ですが。
緯糸には西洋茜、えんじゅ、ログウッド、梅
経糸には、これらに、くるみにて、染められた糸を織りあげています。
薄い橙のお色の格子ですが、実際には横段にも見えます。
そこに、青い線がじんわりとながら、縦に細く、「すっきり」と筋を通すがごとく、通っています。これが、自然な優しいお色全体をやさしくしめる役割もはたしていて、単調ではない、やさしい格子が魅力です。無地の紬ではちょっとおもしろくない。個性の強い縞や格子は、苦手と言う方には、ぴったりな優しい格子です。
お色が草木染ならではの優しさですので、濃い地も、薄地も、もちろん、いろんな帯を受け入れ、引き立ててくれるお着物です。
年齢層も幅広く、母と娘さんでも共有できるような器の大きさも、忘れてはならないおすすめポイントになります。
店主に、この反物の魅力は?と聞けば
「見れば、すぐにわかる良さ」となかなかな職人のような発言。でも、確かにこれ以上何を説明しても、能書きなどなくても感じられる良さが、魅力とも言えます。
当店は、日々着物でご活躍される方も、またこれからの着物はじめの方も、素材重視の着物姿をお求めになる方のために、ありきたりでなくて、ちょっとひねりのあるものや、お求めいただいだあとも褒められる着姿であるような「良かった」と思っていただけるものであるかどうかを、とても大切に考えてご紹介しております。
それは、素材の良さと、お値段とのバランス、それから、実際に着ていったときの強度などもしっかりと注意深く見て選んでいます。
こちらの飯田紬も、これまでの長年の目から、また、有名とか、名前に左右されることなく、品物を純粋に見て、「良い」と店主おすすめのお品になります。
上手な手織り 信州飯田紬
・パールトンをご希望の場合はお知らせくださいませ(こちらからも確認させていただきます)
・胴裏代¥16,000(日本製 16付き)を使用しております
・八掛はお選びになる素材によりお値段が多少変わって参りますので、お値段に含めておりません。