ありきたりでないものを求めて
私たちのお店に来られるお客様というのは、
どちらかと言えば、
初心者の方が着物と聞いてまず思い浮かべるであろう
「the着物」。ではない(笑)ものを
求めて来られる方が多いように思います。
だからと言って、奇抜なものという意味ではなく。
上品で品格があり、ちょっとひねりのあるもの。
よくお見かけするものでは、味気ない・・・。
そんな感覚をお持ちになっていくもので、
長年、お付き合いをさせて頂くほどに、その傾向が強くなります(笑)。
そうすると、常に、お客様の想いに完璧に答えようと、
日々、もがく、店主がおります(笑)。

一つ、一つ、時間をかけて、探し、作り、探す。
見ていると、本当に不器用な店主であります。
お客様には、分からないところも、手を抜けない質です。
一点、一点入魂方式。
できる限りのことを尽くしたいと思うようです。
だから、
あるお客様が、
大きなお茶会に参加されたとき、
某有名私立美術館の館長が、
あなたの着物と帯は、すごく、雰囲気が合っていてすばらしいと
ほめていただいた。
他の方がたくさんいらっしゃるのに、
わざわざ、私のところに来られて。。~!
なあんて、お聞きすると、
もう本当に、喜んで。喜んで。
お写真は、漆箔の名古屋帯。
もう、あっという間にお店から巣立っていった帯ですが、
皮のような質感に、
改まった華紋。
ちょっと、お見掛けしない雰囲気は、
奇抜ではなく、
上品で、秘めた迫力と、品格が迫ってくるようです。
Comments