帯も、とことん締めていただくと、もちろん、傷んできます。
お写真は、夏の紗の帯。
帯の端が、ところどころ、破けてしまいました。
お気に入りで、よく締めて下さったそうです。
「もう無理かしら。まだ、締められないかしら。」
そんなお話をお聞きすると、何としても、またお使いいただけるようにしてあげたいと思う店主。
もう、これは使えないから、新しいものを・・とはなりません(笑)。
まずは、私、まだまだ勉強中の若女将に、帯を、ほどくよう指示を出します。
業者さんに頼むほうが簡単なのですが、時間で動くから、こういう繊細なものの場合は、一抹の不安がぬぐえない・・。と。
時間をかけながら、できる限り、これ以上、破れや裂け目が増えないよう、丁寧に、帯を解きます。紗の帯なので、結構神経を使いながら、解いていきました。
丸洗いで、さっぱりとさせたら、今度は和裁士さんと。
帯幅は、どうしても少し狭くなりますが、できる限り、幅を保てるよう、店主と和裁士さんと、お互いの考えをすり合わせ、話し合い、仕立て方を決めます。ただいま、お仕立て中~。
佐々木では、質の良いものを、お見立てさせて頂き、とことん、着尽くしていただけますよに、あの手、この手で、お手入れも、しっかりとさせて頂くのが、私たちの基本的な考えです。
そんなわけで、狭い店内は、お手入れの品々であふれかえりがちで・・。
少しでも雰囲気が良くなれば・・と日々、茶花や、野の花を飾ったりしています(笑)。
日々着物専門店