◇真糊糸目の柔らかさが伝わる名古屋帯
涼し気な水色に、糸目で描かれたやさしい波。
かわいらしい千鳥が飛んでいます。
見れば、手描きと分かる染め、しかも、分かる方には、きっと伝わるゴム糊とは異なる真糊の良さが感じられる夏の帯です。
「たれもの」だけでなく、お持ちの「紬」や「上布」などにも合わせれば、気張りすぎず、また、夏全開すぎず、静かな夏の雰囲気と言えますでしょうか。
素材感は、絹ながら、麻を思させるような張り感があります。
しかも、絽目があるものとは異なり、透け感が強くないので、季節も、5月終わりごろから、7,8、9月いっぱいころまで、機会のあるごとにお使いいただけますよ。
真糊か、ゴム糊か、どちらかな・・と思うようなお品もありますが、
こちらの帯は、見れば、「ゴムじゃない。真糊だ」と確信できるようなやさしさを感じます。
〇ところで、真糊糸目とゴムのり糸目
手描き友禅には、真糊糸目とゴム糊糸目があります。
どちらにもそれぞれの長所がありますが、9割近くがゴム糊とお聞きします。
長年お世話になっている真糊糸目のメーカーの社長さんは、まだ若かった私に、
「違いわね。たとえて言うならば、ほそいマジックで書いた線と、毛筆で書いた線の違いですわ。マジックがゴムで毛筆が糊です(京都弁)」
「真糊は、もち米をつかった糊を使うため「糊やけ」が起こり、それが、何とも、やさしく。はんなりとうつるんです。」と良く、話をしてくださいました。
糸目がやや黄ばむ現象のことを「糊やけ」と言います。反対にゴムは、糸目が真っ白に仕上がります。この少し黄ばんだ雰囲気が、地色との対比を抑えて、やさしい雰囲気を作るのです。
他にも理由はありますが、綴りきれませんので(笑)。
京都で真糊糸目職人さん自体、とても少ないですが、そのトップに立つ方は、数える数人。
そのうち、一番トップのとても上手だった方が諸々の事情でもう作れなくなったとお聞きしたのが、何年前でしょうか・・。
〇地色と真糊糸目
地色が水色のこともあり、濃い地に比べて糸目が一層、やわらかくうつります。
〇文様ー波に千鳥
健気に飛ぶ姿の愛らしい千鳥と、やさしい波。水しぶきの〇が、ひっそりとやさしく舞っています。
透け感のある織が、文様のように、段で入っています。
お太鼓では横段。前は、縞になります。
前柄が縞は、着姿がきりっとしまるので、実はおすすめな文様の一つ。
〇お持ちのお着物と合うかどうかなど、お気兼ねなくお聞きくださいませ。
お話をしながら進めるのが当店らしさです。
〇お値段
¥245,000(税込)
お仕立て代等別
芯を入れてのお仕立てになります。
〇カートを使わずとも、ラインやメールからお求めいただくこともできます。
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¥245,000価格
消費税込み
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