「 思い出した!。」
先日、お茶をされているお客様との会話の中で、ふと、
遠い昔に覚えた「違和感」。
■水で汚れる??
「水に濡れたら、そのまま、乾くだけじゃないの?」
「え?水でも、シミになるの?」
お洋服の感覚だと、お水で、ジャブジャブ洗うので、
水がシミになるなんて、ピンと来ないのは、今の人ならでは。
でも、着物は違うのです。
着物の世界では、当たり前の事で、
私もすっかり、その違和感を忘れていましたが、
その違和感、すごく、気持ちが分かります(笑)
着物と言っても、紬だと、水シミは、目立ちにくくなります。
紬を着ている時は、
お皿洗いだって、お水を使ったお掃除だって、へっちゃら。
そんなに、気を使いません。(と言っても、適度がありますが)
しかし、いわゆる「たれもの」と呼ばれる着物は、
水シミが・・。大変です。たれものとは、ざっくり言えば、紬ではない着物のこと。
だから、
■手を洗うときは、お袖(たもと)を帯の中に、キュッと入れて、
邪魔にならないように。
■手を洗う前に、ハンカチを用意する。
■水が飛ばないように、水道からできるだけはなれて、そっと、手を洗う。
■パールトンなど、水をはじく加工をすることもできますが、
(染め替えや、ほか、色々な理由から、しないほうが良い場合もあるため、お店の方と相談することが大切です)
■着物についた汚れを水で取ろうとしない。
■飲食店のお絞りで、着物の汚れを取ろとするのも、悪化させるので、要注意です。
水でシミになるということは、
着物を着る世界では、当たり前なのですが、
あたり前すぎて、あまり、周りから言われることがなく、
知らない方がいらっしゃったので、(そうかも)。
書いてみました。
ちょっと面倒かもしれませんが、
汚れないように気を付ける仕草や気配りが、
美しさに繋がるのかもしれませんね。
本日は、基本の「き」でしたが、とても大切なことを書いていみました。
早く夏休みが終わってほしいと思う、男児二人の母、若女将でした。