- 佐々木呉服
洗い張りも、手間をかけて。
はじめての記事は、洗い張りについてです。
きものを着尽くして、生地がへたってきたり、くすんできたら、洗い張りの出番です。
本や雑誌などでは、よく、
洗い張りをすれば、あら不思議、きれいに蘇る♪と
ただ、一言書いてあるだけの場合が多いので、
みなさんは、
業者にて洗い張りをしたら、仕立て直してして、納品。
と簡単に思われるかもしれません。
実際には、そういう流れの呉服屋さんが多いのではないかと思いますが、
ささ木流は少し、違います。

きちっと、丁寧に洗い張りの作業を行おうとすると、そんなに
単純ではありません。
専門的な眼と、手間がかかる複雑な作業。
ささ木では、日々、とことん、気尽くすまで、着尽くすお客様が多いので、
反物一つ一つ、抱えているトラブルが違います。
やけがないか(色の退色)、取りきれていない汚れ、やぶれ、
すりきれなど、状態に応じて、
洗い張りのあとには、どんな加工が必要かを、一点一点、確認します。
写真は、ちょうど、店主が一点ずつ確認中です。
場合によっては、仕立て方を微妙に変えたり、
染めをかけたりなど。
きちっと、きれいに、長く着続けられるためには、
必要な加工が何かを判断し、手配していきます。

これが、地味ではありますが、意外と、手間がかかるし、着物について、和裁について、クリーニングについて理解していないと、できない専門的な作業でもあります。
私たちは、きものパーティや、○○会♪など、自分たちが前に出ていく
タイプではありませんが、
地味でありながらも、職人のように、専門的な視点で、
きものを着て活躍される方を支えるお店でありたいと、そう願っています。
記念すべき?第1回目の記事は専門的な洗い張りについて、若女将がレポートしました。