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執筆者の写真佐々木呉服

季節の変わり目。大量の着物のお手入れどうしよう・・と思ったら。


毎日のように、着物を着られる方ほど、季節の変わり目には、大量のお手入れ品が積まれていくことと思います。


「たくさんの着物を、持って運ぶのは大変。」


「大切な着物も入っているから、日々の洋服のクリーニング屋さんでは心配。」


「この間、膝が白っぽくなっていたような・・・」

「あの着物は、なんだか、タブっている感じがした。」


「帯がすこし、へたれてきた感じ気になるけど、直るのかな?」


「この着物にしっくりと合う帯が、何かないな。」


「お手入れ代も大量になれば、お値段が・・。どうせなら、

きちっとしてくれて、コストも安いほうが良い。」




 

日々、着物を着てご活躍されていらっしゃる方は、着物にまつわる、あれこれが気になることと思います。当店では、そんなあれこれを、お聞きして、


一つ一つ、「専門的」に対応しています。


「??」


専門的って、何???でしょう。と、疑問が沸き上がってきますね(笑)。





専門的って何?着物のお手入れはどこに頼んでも同じ??

呉服屋さんとは、何種類かに分類されるように思います。売ることに力をいれているお店と、


日々着物を着られる方のお手伝いをすることに力を入れているお店があります。




売ることに力を入れるとは、

展示会、イベント、作家の個展、京都お食事付き、などなど、定期的に企画を行うようなお店かと思います。


一方、

日々着物を着られる方のお手伝いに専念していると、細々(こまごま)としたお仕事が多くなってきて、そちらのことで頭がいっぱいになります(笑)


私たちは、完全に後者になります。



そして、どちらのタイプのお店にお手入れを頼むかで、内容やコストが変わってくることは大体想像がつくかと思います。






一つの着物のトラブルに対して、アプローチの仕方は一つではありません。




着物を見た担当の方の、


持っている「知識」と、「経験からくる知恵」と、「心」で、


アプローチの内容、コストまで、全く違ってくるもの。


それが

「着物のお手入れ」だったりします。




 
お手入れの内容が変わってくる理由

当店では、着物のお手入れも、業者に丸投げをしていません。



1着物の正体が分かることの大切さ。


それぞれの着物の組織(織りや、染めなどの加工)や、これまでの豊富な経験がないと、何から手を付ければ良いのかが分からず、業者に丸投げのお話を耳にします。


業者に丸投げは、正直楽です。


でも、それは、業者さんの言いなりになりなり、お客さんの想いとはずれることが多くなることを意味します。



化繊か正絹なのか。

結城紬とお客様は言っていたけど、これは本結城じゃないな。

逆に、ただの紬と言っていたけど、これは、本結城。

大島か、泥大島なのか。

型染なのか、手描きなのか、またはインクジェットとか。

刺繍は、手なのか、ミシンなのか。日本なのか、中国なのか・・・・

本綴れなのか、外国製のものか。


☝物の正体によって、お手入れの内容や、注意すべきことが異なってきます。



お客様が、少しでも安くすませたいのか。

きちっと、なおしてほしいのか。


一枚一枚の着物に対する思入れや、今後着る予定にもより、

一つ一つ異なるものです。


その想いに、一つ一つ向き合おうと思うと、業者さんに丸投げは、性分的にもできないのです。






 2.「心」



そして、何よりも、最近特に店主が言うのは、

お客様は、どういうことをおしゃっているのか?

このシミはどうやったら取れるんだろうか?と、



ぐぐっと集中して考える「心」があるかどうかで、全然違ってくる。



いろいろなレベルの職人さんや悉皆屋さんの対応を見ることで、強く、そう感じるようです。


染み抜きの一流の腕を持つ方というのは、


「一連の流れ作業で、とりあえず、いつも通りする」のではなく、

これに、この薬品と、これと、、どうやったら取れるかなと、じっくり考えるそうです。

だから、他の職人さんでは、取れないシミも、きれいに取ることができます。




私たちが、別誂えで、着物や帯を作るときの職先でも、同じです。

私たちの想いを、きちんと実現させようと思ってくれる職先と、


注文をもらったから、とりあえず、いつも通り作業をして納品してお金さえもらえれば良い。


という職先と。透けて見えてくるもので、

出来上がり品に、必ず反映されます。


当然、お客様から見て一番入口である呉服屋さんのお店の人にも通じることなのだろうと

想いながら店主の話を聞いています。



 
お手入れの正解は一つじゃないから。コストを抑えて、きちっと。と思えば思うほどに、専門的な知識と手間のかかる作業なのです。


それぞれの得意分野を把握したうえで、どれだけの職先を知っているかということも大切です。


染み抜きと言っても、それぞれの業者さんや、職人さんにより、腕のレベル、料金が全然違ってきます。どこの染み抜き屋さんに任せるか。


それは、お客様が、何を一番大切に考えているかによって、変ります。




とりあえず、着物を預ったから、京都の業者さんに送って。

戻ってきたら、そのまま納める。


そんなことをされていても、



もしかしたら、

納めてもらったお客様は、お手入れとは、こんなものだろう。



と疑うこともないかもしれませんが、

よくご存じの方は、かゆいところに手が届くようなお手入れを望まれているものです。


シミが取れない?


・柄を施して、隠します。

・腕の良い職人さんに回して、シミを取ってもらう。

・仕立でカバーする。


色々方法はあるのです。正解は一つじゃないんです。


決めるのは、お客様です。



その想いにできる限り寄り添えるには、

着物のことを良く理解していないと、細やかには、できません。




だから、一つの着物のお手入れがあったら、

あっちの業者にいき、今度は、こちらの和裁士さんに。それから、今度はこっちの職人さんに。

と、手間のかかる作業になるんです。




コストを抑えながら、きちっと。と思えば思うほど、手間がかかる作業なのですよ~。



専門的な知識と、手間がかかる作業で、利益にはつながりにくい作業でもあるのですが、

あとはそれぞれのお店がどういう心でお手入れを請け負っているかで、


変ってくることと思います。



たくさんでも。県外の方でも。




当店では、大量のお手入れ品も、お宅にまで、取りに伺い、

出来上がると、お着物を、お持ちさせていただいています。(福井県、石川県)


東京など遠方の場合は、大量のお着物もお送りさせて対応させて頂いています。



旅館や料亭の女将さんなど、日々着物を着てご活躍されます方のお手伝いをさせて頂いております。お気軽にお問い合わせいただけたら、うれしいです。





℡ 0776-22-4124(福井県福井市大手3-12-20ホテルフジタ1階 呉服の佐々木)


メールでのお問い合わせはこちらから。


 




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